開業しようと思ったきっかけは何ですか？

「私がこの事業を開業しようと思ったきっかけは、脳梗塞で倒れて一時は生死の境をさまよった従兄弟がリハビリのおかげでかなり元気になったことでした。
従兄弟が病院から退院した後、リハビリを続けられる施設を探すためにネットで検索したところシニアライフステーションに巡りあったのです。
リハビリのデイサービスを探していたら、リハビリのデイサービスを開業しちゃったんです（笑）」

現役の郵便局員で5人の子供のお母さんですが、事業の経験はあったのですか？

「全くの素人です。うちの事業所は事務所の空き物件を借りてるんですが、どんな建物が必要なのかとか、そのレベルからのスタートでしたので、本部の方には大変負担をかけたと思います。
実際の物件選びから開業した後の実地指導まで何から何までお世話になって、大変感謝しています。」

法人を設立されましたね？

「はい。合同会社です。県の認可を頂くのに法人じゃないとダメなんです。
ただ、テンプレートを用意してくれているので、簡単に設立できました。
私のしたことと言えば、会社の印鑑を作成したことくらいです（笑）」

資金はどうされたんですか？

「自己資金と日本政策金融公庫から創業融資を受けました。
融資の書類は全て本部に指導してもらい作成しましたが、本当に融資を受けられるか不安でした。
でも、公庫面談のロールプレイングまでしてもらえるので、自信を持って事業説明ができ、無事に融資を受けることができました。」

助成金もご利用になられているとか？

「融資もそうですが、補助金とか助成金とか聞いたこともありませんでした。
書類も大変そうですし、全国で3000種類以上あると聞いて、調べる気力もなくしかけましたが、本部の方から適宜教えて頂けるので、大変助かります。
先日、中小企業労働環境向上助成金の申請を無事完了しました。
これは、１００万円の助成金ですが、本部の指導のおかげでこんなに簡単でいいのって感じでした（笑）」

県庁への認可申請はどうでしたか？

「本部に教えて頂きながら、割とスムーズに受理してもらえました。
各自治体ごとに異なるローカルルールがあるので、本部からの情報は大変役立ちました。
面積や人員の基準がわかっていないと予想以上にお金がかかったりしますので私の場合、とても有利になりました。」

集客についてはいかがですか？

「認可をもらう前に何回か県庁に相談に行くんですが、そこですごいショックなことを言われて。
最低半年間は赤字を覚悟して下さいと。
実際はもっと厳しい事業所が多いと言われました。
それに、他のFCさんの説明会では、集客はケアマネさんからの紹介オンリーみたいな説明でしたが、うちの本部は違うので正直不安でした（笑）
でも、蓋を開けてみたら、ケアマネからの紹介は0（笑）オープン1ヶ月で30人集客したのですが、その全員がケアマネさんの紹介以外でした。これにはビックリ（笑）
さすが、我らのFC本部。ダイレクト・レスポンス・マーケティングというらしいです。私も勉強中です。」

人材採用について

「この事業は人材が全てですから、大変悩みました。
人材で失敗してスタートからつまづいた事業者さんのお話も聞いてましたし。
でも、介護業界に知り合いはいないしで、大変困りましたが、本部の指導で、未経験者ばかりでスタートさせました。これが大成功でした。良いスタッフに恵まれて、事業所のムードもとっても良いですし、利用者さんからの評判も上々です。」

教育について

「ものすごく充実していると思います。
実際のリハビリデイでの実地研修、マシン研修、営業研修、ケアマネ訪問研修、利用契約締結研修など、様々な研修が用意されてますし、そのほとんどが実際に見本を見せてくれますので、私たちも理解しやすい内容だと思います。」

経営管理について

「今月、第１回目の経営会議を開催しました。2月2日オープンしてまだ1ヶ月ですが、当初の計画と比較して上々の滑り出しです。2月の実績分析と3月の行動計画を策定しました。
本部からも同席してくれますので、適宜質問や相談ができる点も安心できますね。」

シニアビジネスについて

「これはユニークな特徴だと思います。
介護保険の先行きが不透明だから他に収益の柱を確立しましょうということなんですが、うちの本部は具体的な企画を持って来てくれます。これをやってみましょうというふうにです。
内容は企業秘密なのでお話できませんが、どれもが高齢者の方が喜んでくれて私どもに収益が上がるビジネスばかりです。
まずは、自分の事業所の利用者さんでテストしてみて、反応がよければ地域の高齢者の方に広めて行くという流れになると思います。とてもワクワクして楽しいですよ。」

開業されていかがですか？

「実は、私はまだ郵便局に勤務していますので、事業所にはたまにしか来れませんその分、社員や利用者さんのお話をたくさん聞くようにしていますが、全員が楽しい、楽しいと言ってくれます。
まだ開業1ヶ月ですけど、利用者さんの紹介により新しい利用者さんの獲得に繋がるくらい楽しんでくれています。それもあって、私もすごく楽しいんですね。
会社に来ると、郵便局をやめたくなるので、責任者にまかせて、自分はあまり来ないようにしています（笑）」

起業に向いていないと思う人は

「向いてないなあと思う人、起業しない方が良いと思う人は、ずばり行動しない人ですね。
リハビリデイの開業とその他にいろんなことが重なって、ものすごく忙しかったんですけど。その私ですら（笑）開業準備で自分にできることは何でもやりました。
たとえば、他の店舗の見学なんかはよく行きました。見学した店舗の中には、フランチャイズで開業したところも多く、経営に関するお話なんかも聞けました。
千葉から北海道まで行ったので、皆さん警戒せずに（笑）ざっくばらんに教えてくれましたよ。」

木原さんのように素人が開業して成功するコツは何でしょうか？

「成功しているデイサービスに共通して感じたことは、人まかせにしないことです。
いくらFCに加盟したからと言って、金払ってるんだからやってくれという態度では失敗すると思います。
自分の事業なんですから。FC本部の事業じゃないんですから。
あと、他人のせいにする人や他人の悪口を言う人。マイナス思考だったり相手の時間を大切にしない人なんかも成功は難しいと思います。これは、経営者じゃなくても言えることですが（笑）」

最後に、これから開業を考えている方にメッセージをお願いします。

「デイサービスと聞くと、入浴や排泄や食事などの介助があって、ハードな印象を持たれる方もいらっしゃるかも知れませんが、リハビリデイは全く違います。
元気な高齢者の方が、ますます元気に暮らせるようにお手伝いをする仕事です。具体的には、パワーリハビリテーションという高齢者向けに開発されたマシンを使用したトレーニングなんです。
自立が原則なので、社員が介助することがないので職員の負担も軽いのが特徴なんです。
職員の負担が軽いということは人材が集まりやすいという意味で優秀な人材を採用することができました。
リハビリじゃないデイサービスから移ってきた職員も数名います。
先ほどもお話しましたが、私は本当に人材に恵まれました。実は、現場の責任者などの核となる人材は信頼できる親戚にお願いしたほか、家族や親戚などの身内が様々な形でこのリハビリデイに関与しています。
私の両親も利用者ですし、脳梗塞の従兄弟やパーキンソンの叔母、義理の母親、二人の祖母なども来ています。
また、長男と三男は現場を手伝い、長女は事務を手伝っています。
日によっては、家族と親戚が一同に会する時があり、数十年振りに顔を合わせて涙する場面があったりと、感無量な思いがします。
家族が親戚が私のデイサービスを全員で応援してくれていて、喜んでくれていて、本当に開業して良かったと思います。
パワーリハビリテーションは、３ヶ月後には8割以上の利用者さんに効果が現れる、結果が証明されている本物のリハビリテーションです。
30年間寝たきりだった方が歩いてトイレに行けるようになったり、脊柱管狭窄症が完治したり、握力が０に近かった左手が右手と同じまでに回復したりと事実に裏打ちされた本物です。
うちの利用者さん達も、リハビリ開始してまだ1ヶ月ですが体調が良くなって楽しい、楽しいと言ってくれます。
病弱な親戚や体調が悪い家族なども、本当に喜んでくれています。家族や親戚もみんな楽しい楽しいと言ってくれるので、私も社員も毎日元気をもらえています。
お客様に喜んでもらえてお金がもらえる。お客様に喜んでもらえて、元気がもらえる。
こんな良い仕事がほかにあるでしょうか？こんな良い事業がほかにあるでしょうか？